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ビルガリクソン

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ビル・ガリクソン（William Lee "Bill" Gullickson（ウィリアム・リー・ガリクソン）、1959年 2月20日-）とは、アメリカ合衆国出身の元プロ野球選手（投手）である。

概要

OB
ビル・ガリクソン Bill Gullickson
基本情報
国籍	アメリカ合衆国
出身地	ミネソタ州マーシャル
生年月日	1959年 2月20日
身長体重	190cm 100kg
選手情報
投球･打撃	右投右打
守備位置	投手
プロ入り	1977年
引退	1994年
経歴
選手歴ジョリエットカソリック高校モントリオール・エクスポズ(1979年-1985年) シンシナティ・レッズ(1986 年-1987年) ニューヨーク・ヤンキース(1987年）読売ジャイアンツ(1988年-1989年) ヒューストン・アストロズ(1990年) デトロイト・タイガース(1991年-1994年)
プロ野球選手テンプレート

1959年 2月20日生まれ。アメリカ合衆国ミネソタ州マーシャル出身。

イリノイ州のジョリエットカソリック高校卒業後、1977年にモントリオール・エクスポズからドラフト1巡目(全体2位)で指名され入団。

1980年、1試合18奪三振という当時の新人記録を樹立するなどブレイクを果たす。同年は10勝5敗、防御率3.00という好成績を残し、新人王投票でも2位の得票数を集めた。

1982年からは6年連続で二桁勝利を達成し、1983年には17勝をマークするなどエクスポズのエースとして活躍。

1987年にシンシナティ・レッズへ移籍。ここでも先発ローテーションの中心として活躍し、初年度は15勝を挙げた。翌1988年、10勝11敗で防御率も4点台後半とやや精彩を欠いていたところ、シーズン途中にニューヨーク・ヤンキースへ移籍している。

1988年 1月、読売ジャイアンツは前シーズン限りで引退したエースの江川卓の穴を埋めるべく、2年4億円超えという高額オファーをガリクソンに対して送り、ガリクソンはこれを快諾。来日が決まった。当時のNPB最高年俸は落合博満の推定約1億3000万円であり、その倍近い金額を提示されたことから期待度の高さが伺える契約条件の提示であった。

江川に代わるエースとして期待された初年度、リーグ最多の14完投を記録するなど先発ローテーションの中心として活躍。14勝9敗、防御率3.10の成績を残してその期待に応えてみせ、ウォーレン・クロマティや呂明賜らとともに文字通り助っ人外国人選手としてチームを救う活躍を見せた。

日本野球に適応し前年以上の活躍が期待された1989年だったが、キャンプ中に左膝半月板を負傷し一時帰国。その後復帰したがこの年は7勝に終わり、高額年俸であったことも影響してか、同シーズン限りで巨人を退団。

1990年、ヒューストン・アストロズと契約。メジャー復帰初年度こそ10勝14敗と負けが先行したが、デトロイト・タイガースへ移籍した1991年にはキャリアハイとなる20勝をマークし、初の個人タイトルとなる最多勝を獲得。

その後も1992年には14勝、1993年には13勝を挙げるなど活躍を続けたが、1994年に故障し同年限りで現役生活に別れを告げた。

プレースタイル・人物

球速自体はそれほど速くなかったものの、表示以上の速さに感じられる力のある直球と抜群の制球力、打者の裏をかく頭脳的な投球で日米で活躍した技巧派エース。抜群のスタミナも持ち味のひとつであった。

同時期に阪神タイガースに所属していたセシル・フィルダーとともにNPBを経験した後、MLBで来日前以上に活躍した選手の代表格。当時のNPBはMLBから見て下に見られることがほとんどであり、旬の過ぎたベテランや出場機会を失った選手の出稼ぎややりがいのための場として見られることが多かった。ガリクソン自身は当時を振り返り「不利なカウントでもコーナーに変化球を使うこと学んだ」と語っている。

1型糖尿病を患いながらも活躍し続けたトップアスリートとしても有名。糖尿病患者に激しい運動は無理というイメージを変えるためにプレーを続け、毎朝自ら血糖値を測定し、インスリン注射をお腹に打つという生活を送っていた。慈善活動にも積極的で巨人時代には取材やCMなど野球以外の収入を全て寄付していたという。こういった経緯から1998年に日本糖尿病協会は社会貢献をした1型糖尿病患者を表彰するため「ガリクソン賞」を制定。スポーツ界では過去には阪神タイガースで活躍した岩田稔やJリーグで活躍した杉山新らが受賞している。