ボンバーマンGB2とは、1995年8月10日にハドソンから発売されたゲームボーイ専用ソフトである。
概要
ボンバーマンの祖先にあたる"インディーボンバー"が、あらゆる願いを叶える指輪を求めて冒険する、というストーリーになっている。
「インディージョーンズみたいな主人公が、ロードオブザリングみたいな宝を探す」という結構すごい設定だが、話の筋としては割と王道なつくり。
BGMもどことなくダークながらも落ち着いた雰囲気で、良い意味でボンバーマンらしからぬ世界観を形成するのに一役買っている。
一方で、ボムキックやラインボムのようなパワーアップがストーリーの進行度に応じて必ず手に入り、ミスしても失われないので、これらのパワーアップが増えるごとにステージ攻略が容易になってしまうため(特にタックルを入手してからのヌルゲー化が酷い)、ゲームバランスはお世辞にも良いとは言えない。これはボンバーマンGBシリーズの宿命ともいえる。
冒険の舞台になるエリアは全部で8つ。
各エリアには2つの入り口があり、どちらか一方のルートを選んで攻略することになる(途中変更不可)。
エリア内の5つのステージの出口を抜けた先でボスと対決、見事勝利を収めたら次のエリアへ…というのがゲーム全体の流れになっている。
エリア1 地下
伝説の指輪のありかを突き止めたインディーだったが、突然の起こった地割れに呑み込まれて奈落の底へ引きずり込まれてしまう。
そこは幽霊が徘徊し、おぞましい怪物が巣くう、暗黒の世界だった。
ボンバーマンGB2は、このエリアを脱出するところから始まる。
- モードA「モンスタートライアル」
制限時間内に全てのモンスターを倒し、開かれた扉から脱出する。
特殊なルールは何一つ無い簡単なモードだが、ボムの火力が1で始まる上に、ボムキック等の便利アイテムがどこにも落ちてない(ボスを倒すまで手に入らない)ので、ボンバーマンに慣れてない人はいきなりつまづくかもしれない。
- モードB「モンスターカウント」
上級者向けモード。こっちでは、全てのモンスターを頭に矢印が付いた順番に倒す必要がある。
間違えて違うモンスターを倒してしまうと、モンスターが全部復活してやり直しになってしまう。
- ボス『カース』
鬼か悪魔を彷彿とさせる、恐ろしい風貌の巨大な生首。
ボス本体は耐久力がそれほど高くなく、ステージ内を決まった軌道で移動しているだけなので、外見に反してそれほど強いわけではない。
しかし、本体から分離した2匹の目玉型の分身が厄介。
画面中央をウロウロしている本体に対し、分身の方はステージ外周を不規則に動いている為、ボス本体に気を取られていると思わぬ奇襲を喰らうことになる。
エリア2 沼
陰鬱な地下道を脱出したインディーの目の前には、巨大な沼地が横たわっていた。
地下と比べて開放感があるエリアだが、一回爆風を当てるともの凄くスピードアップするヤドカリなど、厄介な仕掛けがある。
カースを倒して手に入れたムチは、爆弾を叩いて移動させる能力を持つ(従来のボンバーマンのボムキックに相当)。
近寄りがたい敵と戦う時はこれで何とか頑張ろう。
- モードA「かくれアジトのぬま」
沼地のモンスターの巣である"アジト"を全て焼き払うモード。
かくれアジトの名の通り、後のシリーズの地雷ボムと同じく、すぐ隣まで接近しないと見えない。
見えないだけならまだしも、アジトに触るとミスになってしまうのが問題。
配置自体もかなり巧妙で、爆弾を仕掛けて避難した先でアジトを踏んでお陀仏、なんてこともザラ。
幸い、ムチで移動する爆弾は、アジトに引っかかって止まるので、慎重にダウジングしながら処理していこう。 - モードB「ふっかつアジトのぬま」
1個のアジトにつき、1匹のモンスターが生息しているモード。
アジトを先に破壊しないとモンスターが復活してしまう・・・のだが、こちらのモードのアジトは近づかなくても普通に見える。
地雷原をビクビクしながら歩かなくていいので、腕に自信が無いならこちらのモード推奨。 - ボス『マッドポット』
謎の土器から顔だけを出した巨大なカエル。マッドというだけあって、なんか目が据わってて怖い。
薬局の入り口にいそうな小さなカエルの分身を次々と生み出し、インディーと縦軸が合うと体当たりを仕掛ける。
分身は数が多い上に結構本気で追いかけて来るので、立ち回りを意識しないと簡単に取り囲まれてしまう。
エリア3 町
町とはいうものの、遺跡なので人が住んでいる気配は無い。
町中に仕掛けられたスイッチで石柱が出たり消えたりするという特徴があるものの、前エリアのアジトほどの脅威は無く、全体的に易しめ。
また、このエリアにはインディーと同じく爆弾を操るモンスターが生息しているのだが、大抵はソフトブロックに囲まれた狭い空間に押し込められてて、放っておいても自分の爆弾で自滅してしまう。
画面外で勝手に死んでることが多いので、目にすること自体がレア。ある意味このエリアの名物。
このエリアからは、ダッシュが使用可能。
ステージがかなり広めなので、Bボタンは常に押しっぱなしにするつもりで行こう。
- モードA「スイッチいせき」
床に埋め込まれた巨大なスイッチがあちこちにある。
スイッチと連動する石柱は基本的に邪魔でしかないので、なるべく引っ込ませながら進もう。
割と行ったり来たりさせられる場面が多いので、タイプアップだけには注意。 - モードB「スイッチオンスイッチ」
OFFスイッチを全てONにすればオーケー。
こっちのモードはかなり素直。 - ボス『コリントマン』
大理石でできていると思われるゴーレム。
両腕を力一杯、プロペラのように振り回して低空飛行をするというかなり無茶なモンスター。
このボスは飛行中は爆風が当たらない為、爆弾が爆発するタイミングとボスが着地する時間を上手く合わせる技術が求められる。
このエリアの後に登場するボスはいずれも隙が少ないので、ここでコツを掴んでおきたい。
エリア4 ピラミッド
財宝と呪いに満ちた危険なエリア。
なんと、このエリアのモンスターは爆風が一切効かない。
王家の墓を彷徨う怪物の影に怯えながら進むことになる。ぶっちゃけ最難関エリア。
このエリアから使えるラインボムは、文字通りボムを一列に並べて配置する能力なのだが、じゃあ役に立つのかと聞かれるとちょっと困ってしまう(誰か上手い使い方を教えて下さい)。
- モードA「ふじみのモンスター」
ピラミッドの中にはそこかしこに大きなダイヤが転がっているのだが、これらは全てモンスターの力の源。
1つ残らず破壊すればモンスター達は消滅し、出口への扉が開かれる。
迂闊にソフトブロックを壊してモンスターを解き放たないように攻略しよう・・・と言いたいところだが、モンスターを外におびき出さないと壊せない配置になってることがしばしば。
敵の追跡を恐れてブロック破壊を最小限に留めようとすると、狭い通路に追い込まれたりするので却って危険。
引きつけてかわす勇気が必要だ。 - モードB「にせダイヤのへや」
破壊すると毒ガスが吹き出す"にせダイヤ"が混ざっている、あまりにも容赦が無いモード。
よく見れば本物のダイヤと形が違うのだが、このゲームが発売された当時の携帯ゲーム機といえば、緑一色で画面ボケボケな初代ゲームボーイしかなかった為、スーパーゲームボーイが無いご家庭でこのモードを選ぶのは自殺行為に等しかった。
ダイヤの配置自体はモードAほどエグくはないので、モード選択はプレイ環境や腕前と相談。 - ボス『ダイマミー』
ピラミッドの主と思われるミイラ男。
手下達とは違って普通に爆風でダメージが通るのだが、素早く動きながら3WAYレーザーを次々に撃ってくる超攻撃特化タイプのボス。
これまでのボスと比べて爆風を当てやすい分、相手の攻撃もかわしにくい。
一応、移動中は無敵だが、かなり小刻みに止まるのであまり意味は無かったりする。
エリア5 砂漠
謎の魔人像がそこら中に鎮座する灼熱地帯。
このエリアから使えるタックルは、モンスターの動きを一定時間止める能力を持つ(当然、ボスには無効)。
タックルして爆弾を仕掛けるだけで倒せてしまうので、このエリア以降のザコ敵は全く脅威ではなくなる。
ピラミッドとの落差が酷い。
魔人像のギミックも、難しいというより面倒なだけなので、さっさとクリアして出口のオアシスに飛び込もう。
- モードA「まじんのべろ」
正体不明の魔人像が舌をのばしてとうせんぼ。爆風を当てると一時的に引っ込むので、復活するソフトブロックぐらいの認識で良いと思います。 - モードB「まじんエレベーター」
スーパーめんどくさいモード。
こっちの魔人は爆風ではびくともしないが、舌の上に乗ると別の場所に運んでくれる・・・のだが、ゴールが目の前なのに強制的に変な空間に運ばれたりするので、めちゃくちゃ遠回りして別のルートから進入しないと先に進めない局面がしばしば。
悪いことは言わないから、こっちのモードはやめておいた方がいい。 - ボス『サンドクロウラ』
砂漠の名物サソリ。
時にゆっくり、時に素早く移動し、ハサミとシッポを伸ばして攻撃してくる。
攻撃をまっすぐ飛ばした時の緩慢さと、ナナメ方向の時の異様な速さでプレイヤーを翻弄する。
移動中は無敵で、停止している時間も短め。
移動パターンはやや複雑ながら完全固定なので、よく見て爆弾を仕掛けよう。
エリア6 洞窟
坑道と思われる真っ暗なエリア。
ドラム缶に点火しないと暗くなること以外は特に言うことが無い。
変なツルハシと変なモグラがうろついてるが、やはり脅威度は皆無。
このエリアから使えるモトボンバーは、ハードブロックを1つ飛び越えて通過する能力を持つモトクロスバイク。
ソフトブロックを外側から1個1個壊さなくても良い場面が増えるので、結構便利。
1回だけミスを防いでくれるハートアイテムの役割も兼ね備えている。
- モードA「どうくつトライアル」
ドラム缶に爆風を当てないと画面が暗くなってしまうのだが、ブロックやアイテムが黒塗りになる程度で、モンスターが目玉だけ(パックマンに食べられた姿みたい)になる程度で、暗くなったから困るかというとかなり微妙。 - モードB「まっくらカウント」
暗くなっても矢印は丸見え、という親切設計。
矢印めがけてタックルして爆弾で処理しておしまい。
やはり特に言うことは無し。 - ボス『フレイムカップ』
びっくりするぐらい名前がそのまんまな、大きな燭台の化身。
小刻みにジャンプしながら火球を吐く、ただそれだけのボスなのだが、常に弾み続けているので爆風が当たるタイミングはほんの一瞬。
適当に爆弾をバラ巻いてると攻撃がなかなか当たらない上に、ボスの火球と自分の爆弾に追い詰められて自滅してしまいがち。
これまでの戦いの経験は一旦忘れ、とにかくタイミングを合わせることだけを考えよう。
なお、このボスに限り、倒しても何も得られない。酷い話だ。
エリア7 ジャングル
ずいぶん遠回りをしたが、ようやく秘宝が眠る地に戻って来たインディー。
このエリアでは、別の場所に通じている不思議なほこらがあちこちにある。
ほこらを通った直後は無敵なので、くぐった先で敵に不意打ちを喰らう心配は無い。
あと少しの辛抱だ。
- モードA「ジャングルワープ」
スイッチいせきのギミックが再登場。ここまで来たなら特に苦戦する要素は無いはず。
エキゾチックなBGMを楽しみながら進もう。 - モードB「まよいのもり」
こっちのほこらは近づかないと見えない。かくれアジトと違って害は無いが、突然目の前にほこらが出てくるとびっくりする。
迷いの森というだけあって構造も入り組んでいて、迷子になりやすいかも。 - ボス『ジャングルヘッド』
炎を操る不気味な仮面。
下方向に火の息を吐き、画面中をバウンドする2本のたいまつを吐き出す。
移動中は無敵で、ダメージ後はすぐに動き出すので、連続で爆風を当てることは出来ない。
止まっている時間は長いものの、攻撃タイミングが不規則なので、迂闊にボス本体の真下に近づかないようにしたい。
エリア8 塔
最終エリア。あらゆる願いを叶える指輪は、この塔に眠っているという。
ここに足を踏み入れた瞬間、目の前にはかつて脱出した地下空間と、倒したはずのカースが立ちはだかる。
そう、ここはボスラッシュエリアなのだ。
今までのボスを全て倒し、最後に現れる最強の敵を倒さないと、指輪に辿り着くことはできない。
ここからは、ボムとファイヤーの上限が6で固定されるフルパワーが使えるようになる。
ゲームオーバーになっても何も失われず、やられたステージからやり直せるので、諦めずに何度も挑戦しよう。
ラスボス
名前さえも一切明かされていない正体不明の魔物。
一部書籍には、"デススカル"と表記されている。
- 第1形態
インカ文明を思わせる機械仕掛けの鉄仮面。
画面中央を回転しながら、ウニのような謎の弾を次々に吐き出して攻撃してくる。弾の軌道は自機狙いだったり、微妙にズラして撃ってきたりするので、一発一発をよく見て避けなければいけない。
例によって移動中は無敵で、攻撃ヒット後は即移動。
この時点で結構厄介。 - 第2形態
破壊された仮面の中から飛び出した、砲台のような白色と黒色の2体1組の敵。
スペースインベーダーのようにジグザグに動き、下方向にレーザーを撃つ。
白い方しかダメージが通らず、ヒットさせる度に2体の色が入れ替わるという、必要性がよく分からない特性を持つ。
レーザーは下にしか撃たず、画面の一番上までは移動してこないので、上に陣取ってラインボムを仕掛けていれば比較的楽に倒せる(恐らく唯一のラインボムの使い道)。 - 最終形態
原住民的な装束を施された、巨大な三つ目のドクロ。
第二形態の砲台を両方とも破壊すると突然ヌッ と現れる。
ダッシュでも追いつかれかねないような猛スピードでインディーを追跡し、一時停止すると同時に第一形態が使用した謎のウニを吐き出す。
当然のように移動中は無敵で、攻撃のチャンス時間はたったの2秒 。
この戦いは第一形態から通しで行われる為、最終形態との戦闘に残された時間は少なく、おまけにこの敵の耐久力はまさかの9。途中で負けたら、もちろん第一形態からやり直し。
砂漠からここまでのヌルゲーを精算して有り余る最終最後の難関だ。
バトルモード
スーパーゲームボーイでは、インディー、白ボン、黒ボン、プリティーボンバーの4人で対戦が可能。
ゲームボーイでも、パスワードで「5656」と入力すれば、『プレイヤーはインディー(1P)固定、他の3人はCPU』という制約はあるものの遊ぶことは可能。
ステージによって使用できるパワーアップは異なるが、とりあえずライバルをタックルで爆風に突き飛ばすのだけは、可哀想なのでやめましょう。
関連動画
関連項目
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