吸血姫は薔薇色の夢をみる(プリンセスはばらいろのゆめをみる)とは、佐崎一路による小説である。小説家になろうにおいて連載している。
概要
第2回なろうコン(現:ネット小説大賞)受賞作として書籍化された。
書籍版は新紀元社から2014年から2015年にかけて発売された。全4巻。2018年に電子化されている。当初は単行本レーベルが無かったものの、後に新紀元社が正式に新文芸に参入し「モーニングスターブックス」を創刊した際にモーニングスターブックスレーベルに組み込まれた。書籍版のイラストは『まりも』が担当。なお番外編は時たま小説家になろうにおいて更新されているが、一部書籍には未収録である。
なお作者の別作品『リビティウム皇国のブタクサ姫』(こちらも新紀元社から書籍化、漫画化、当初のイラストは当作品と同じく、「まりも」が担当)とは同一世界上の未来の話であり、主人公の緋雪も中盤以降出演する。
漫画版は実業之日本社のWEB漫画レーベル『コミックリュエル』より2021年から2023年まで連載され完結した。漫画版レーベルはジャルダンコミックス。漫画版の作者は『sudekuma』(マツリセイシロウと八谷美幸の共同ペンネーム)。単行本では原作者による設定上の作品設定の解説がコラムとして話数の合間に挿入されている。全4巻。ニコニコ漫画においても最新話から遅れて連載されている。
あらすじ
MMOゲーム『ETERNAL HORIZON ONLINE』(略称EHO、エタホラ)を愛好していた男は、トラックに跳ねられて気づくと、自身が『EHO』で使用していた主人公の吸血姫の美少女キャラ『緋雪』の姿になっており、『EHO』の世界に入り込んでいた。
目覚めた際には天空に浮かんだ主人公の国『真紅帝国(インペリアル・クリムゾン)』の部下に囲まれていた。緋雪の復活に喜んでいた部下は緋雪よりステータスが高く、緋雪が不安から下手に出ると不審がったため、死にたくないがため、高圧的悪女として接することになってしまう。
厳密にはゲームの世界の百年後の世界で、帝国も謎の障壁で囲われていたという謎があり、謎を解き明かすため地上に降りることになる。
登場人物
- 緋雪(ヒユキ)
- 神祖の吸血姫であり『真紅帝国』の国主。外形年齢は13歳になっている。ステータスは一般の人間に比べたら遥かに高い。転生した直後は転生前が男性であった身の上から、部下から世話をされた際に女性の体に非常に戸惑ったりするが、謎を解くために地上に降りてジョーイに出会ったときは大切にされたことを嬉しく思い普通の女の子として振る舞ってしまう。戦闘力や魔法力は抜群に持っているものの、部下の四天王よりステータスが低く、部下に下手に出たところ不審がられてしまったため、女王らしく高圧的に出ざるを得なくなってしまい、街の有力者と会うときもその姿勢を崩さないよう演技してしまい自己嫌悪に陥ることも。性格は日本にいたときから変化している節がある。
- 天涯(テンガイ)
- 種族が黄金竜(ナーガ・ラージャ)。人間形態のときは長身の金髪の男性の姿を取る。四凶天王の一人で長にあたる緋雪が所有しているが、目覚めて下手に出た緋雪に対して命都とともに不審がってしまう。
- 命都(ミコト)
- 種族が熾天使。四凶天王の一人で緋雪が目覚めた際にはメイドの姿を取っていた。目覚めて下手に出た緋雪に対して天涯とともに不審がってしまう。
- ジョーイ・アラント
- 緋雪が地上に降りた際に出会った少年冒険者で15歳。ワイバーンに襲われていたが、緋雪が降りてきたときにはいつの間にかいなくなっており、可憐な少女の風貌をしていた緋雪と出会う。緋雪から街への護衛を依頼され、依頼を受け街へ同行した。
- ミーア
- 自由都市ミーアのギルドの受付嬢で獣人。ジョーイが受託した仕事についてギルド長と副ギルド長へ取り次ぐ。
- フランコ
- ミーアのギルドのCランク女性冒険者。パーティー「銀行の狩人」。ミーアの郊外でスタンピードが発生し、調査に赴いたもののパーティーが全滅したが目に怪我をし、ボロボロになりながら命からがらミーアにたどり着き報告する。その際同席したギルド長や副ギルド長とともに緋雪に助力を乞う。
- コラード
- 自由都市ミーアのギルド長。細身でメガネの男性だが副ギルド長より強いらしい。緋雪に対してジョーイが受け取った報酬についての相談やスタンピードに対して相談を持ちかける。緋雪と出会った際に著しい力の持ち主と認識した。
- ガルテ
- 自由都市ミーアの副ギルド長。鎧などを武装した姿で緋雪と出会うが、緋雪が何も説明せず佇むだけで力の圧を感じ圧倒されていることを緋雪に打ち明ける。
関連静画
ニコニコ漫画での連載は「コミックリュエル」で連載の最新話から1-2話遅れである。
関連商品
原作
漫画版
関連リンク
関連項目
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