宁とは、貯えるという意味の漢字である。貯の初文。
漢字として
- 意味
- はこ、(貯と通じて)貯える、(佇と通じて)たたずむ、(著と通じて)宮廷の正門と大門の間の君主が政務を聴く場所、という意味がある。
- 〔説文解字・巻十四〕には「物を辨ち積むものなり」とある。〔爾雅・釈宮〕に「門屏の間、之れを宁と謂ふ」、〔釈名・釈宮室〕に「宁、佇なり」とある。
- 字形
- 物を収蔵する箱の象形。貯の初文。
- ほかに〔説文〕の物を分けて積んだところの象形説、糸巻きの象形とする説(丁山)などがある。ただ、卜文に四角の中に貝を加える字、金文に四角の中に戈を書き加える字形があって、収納の箱の象形とされる。
- 音訓
- 音読みはチョ(漢音、呉音)、訓読みは、たくわえる、たたずむ。
- 規格・区分
- 常用漢字でも人名用漢字でもない。JIS X 0213第四水準。
- 部首
- 宁は〔説文〕では部首である。ほかに𤲑が属する。
- 声符
- 宁を声符とする漢字には佇、眝、㿾、竚、紵、羜、貯などがある。
異体字
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