新十津川町(しんとつかわちょう)とは、北海道の空知地方にある町である。樺戸郡に属する。
概要
新十津川町(2020年4月1日時点) | |
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面積 | 約495.47km2 |
人口 | 6,481人 |
町の花 | ツツジ |
町の木 | オンコ |
隣接 市町村 |
空知総合振興局 滝川市、砂川市 樺戸郡:浦臼町 雨竜郡:雨竜町 空知郡:奈井江町 石狩振興局 石狩市 石狩郡:当別町 留萌振興局 増毛郡:増毛町 |
1889年(明治22年)、奈良県吉野郡の十津川郷(現在の十津川村)は未曽有の水害に襲われ、数多の犠牲者を出した。生き残った人々も生活の基盤を奪われ、今後の生活再建のため2489人の住民が移住をすることになった。彼らは空知地方中部の原野を開拓し、これを「新十津川」と称した。この開拓史は、「新十津川物語」という小説にも書かれているので、ご存じの方も多いであろう。
以上のような経緯で開村したことから、奈良県の十津川村を母村としており、現在も交流を続けている。道内で入植元の地域と交流しているのは何も新十津川町に限った話ではないのだが、町章に十津川村の村章と同じものを用いていることからも、その繋がりの強さが窺える。2011年(平成23年)に十津川村が台風で被災した際には、新十津川町が救援を送っている。
なお、母村である十津川村よりも先に町制を敷いており、人口も十津川村を上回っている。1955年(昭和30年)には1万6千人以上の人口を抱えていたが、過疎化の波には抗えず2010年(平成22年)頃には人口7千人程度にまで落ち込んでいる。
主要な産業は米作で、「ゆめぴりか」や「ななつぼし」などの品種が作られている。
交通
鉄道
町内に鉄道路線は通っていない。かつては町内をJR北海道の路線である札沼線(学園都市線)が通っており、南下徳富駅(みなみしもとっぷえき)、下徳富駅(しもとっぷえき)、新十津川駅の3つの駅があった。さらに前は新十津川駅から更に北に路線が伸びていて、留萌本線の石狩沼田駅までを結んでいたほか、下徳富駅と新十津川駅の間に中徳富駅(なかとっぷえき)という駅もあった。しかし1972年(昭和47年)に札沼線の新十津川駅以北が、次いで2006年(平成18年)に中徳富駅が廃止となり、さらに2020年(令和2年)には札沼線の北海道医療大学駅以北が廃止され町内の鉄道は消滅してしまった。
2016年(平成28年)1月のJR北海道の発表によると、新十津川町内の3駅を含む札沼線の新十津川駅─浦臼駅間の営業係数は留萌本線留萌駅─増毛駅間に次ぐ悪さであった。従来より一日3往復しか列車が来ないというダイヤの薄さであったが、2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正でそのうち2往復が浦臼駅で折り返す運用に変更となった結果、新十津川町内に来る列車は一日わずか1往復だけとなってしまった。
その唯一の列車の新十津川駅発は9時40分(その後のダイヤ改正で10時00分となる)と、通勤・通学には使えそうもない時間設定であり、おまけに石狩当別駅止まりのため札幌方面に向かう場合は石狩当別駅で乗り換えなければならない。
東に数kmのところに函館本線の滝川駅(滝川市)があるが、こちらは特急も止まるのでダイヤに恵まれており、札幌以外にも旭川や富良野、果ては網走(!)までの直行便もあるので、完全に札沼線の3駅から存在意義を奪ってしまっている感があった。
道路
札幌市から浜頓別町までを結ぶ国道275号と、石狩市の浜益地区まで延びる国道451号が通っている。国道275号を札幌側から走ってくる場合、新十津川町内で直進ではない方向に3回も折れるので、ちょっとした初見殺しポイントとなっている。
高速道路は走っていないが、滝川市の隣なので道央自動車道の滝川ICが比較的近い。
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