Child-robot with Biomimetic Body(略称: CB²(シービースクエア。代用表記: CB2))とは、科学技術振興機構(JST)が開発したウザいロボット人間型ロボットである。
概要
「人間との関わりの中で発達していくロボット」というコンセプトで、大阪大学大学院工学研究科のプロジェクトチームによって2005~'10年に研究開発されていたロボット。正式名称は直訳すると「生体を模倣したボディを持つ児童型ロボット」となる。
幼児を模した130cm・30㎏の小柄な人間型ボディに、それを覆うシリコン製皮膚の下にある197個の触覚センサと、柔軟に稼働する56個のアクチュエータによって、従来のロボットでは見過ごされがちであった、身体的接触と全身運動を通してのコミュニケーションによるロボットの社会性の発達を探求するために作られた。
つまり、ロボットを育成する研究のためのロボットであり、公式サイトでも以下のように言及されている。
ロボットが人とコミュニケーションを成立させる発達過程を実現するためには、その発達を導くために、人によるロボットへの介助が必要不可欠です。
このロボットを紹介した動画にも「要介助ロボット」とコメントやタグが付けられることがあるが、その見方はだいたいあってるということになる。なお知能は1~2歳児程度の想定であり、「ゑ?」くらいしか喋れない。もちろん、この研究からのフィードバックとして、人間の幼児の発達過程への理解を深めることも視野に含まれている。
・・・まあその前に、オリエント工業との技術提携が急務な気がするが、ある記者の感想によると、カメラを通さない実物は「意外にも可愛らしく見えた」そうだ(外部リンクの「Robot Watch」の記事参照)。画像や映像を観ただけで何もかも理解したつもりになるのは危険な行為であり、実際に目で観て手で触れ合うことが大事であるというのは、まさしくこのロボットのコンセプトに沿うものである。
とはいえ、一般への露出においてそうした触れ合いの機会がなかなか与えられず、多くの視聴者に対して「コレジャナイ」という印象ばかりしか与えられなかったのは、日常的にCB2に接していたプロジェクトチームの面々が彼の持つ「可愛らしさ」を熟知するが故に、客観的なカメラ映りの悪さに気付けなかったのではないか? と邪推したくもなるのだが・・・・・果たして。
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外部リンク
- 科学技術振興機構報 第401号 「柔軟な関節と柔らかい皮膚を持つヒューマノイドロボットを開発 (人との関わりによって発達するロボットをめざして)」 - 科学技術振興機構
- JST Front Line 2007年8月号 - JSTニュース
- 「浅田共創知能システムプロジェクト」(科学記述振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業ERATO型研究) - 大阪大学工学部/大学院工学研究所
- 人・ロボットの社会的発達を研究するための子供型ロボット「CB2」 ~「浅田共創知能システムプロジェクト」を訪ねて - Robot Watch
関連項目
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