注意:本記事は『SCP-2700 - Teleforce (テレフォース)』の内容を知っていることが前提の項目となっています。SCP-2700を読んでいない場合は、先にそちらの閲覧を推奨します。 |
SCP-2400とは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
項目名は『SCP-2400 - Temporal Dilation Facility (時間拡張施設)』。
概要
SCP-2400 | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Safe |
収容場所 | サイト-59 |
著者 | Anborough |
作成日 | 2014年2月9日 |
タグ | k-クラスシナリオ シャンク博士 ポータル 人工 時間 異次元 破壊不可能 |
リンク | SCP-2400 |
SCPテンプレート |
コンクリートの壁の欠片に取り付けられている簡素な鋼の扉である。おそらくは壁とドアだけが存在する状態なのだろう。この壁の欠片は3.71m×2.25mと大きい一方で、ドアそのものは0.65m×0.91mと小さい。
この扉を開けると、ドアの向こう側に美しい青空と白く平坦な大地が広がる。この異空間の大地はどこまでも、どこまでも果てしなく続いていて、コンクリートに似た手触りで、一切の破壊ができない。扉のある地域の空気と大気の組成は変わらないうえ、常に太陽は扉の真上にある。扉が開いている間、ここは単に青空とコンクリートの広がる空間であるが、一度閉じられると、外界から隔絶され時間拡張する。すなわち、外の世界の1秒がこの世界では140秒に相当するということになる。扉が閉じられている間は物質もエネルギーもドアを抜けられない。
時間が隔絶する扉、そして破壊不能な大地を持つこんな便利な異空間がSafeなわけもなく。
本当の概要
SCP-2400 | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Thaumiel |
収容場所 | サイト-59 |
著者 | Anborough |
作成日 | 2014年2月9日 |
タグ | k-クラスシナリオ シャンク博士 ポータル 人工 時間 異次元 破壊不可能 |
リンク | SCP-2400 |
SCPテンプレート |
財団は、SCP-2400を活用することにした。といっても、ここにSCPオブジェクトを入れても収容には全く不向きであることが示されている。どちらかといえば、むしろ140倍の速度で研究できるというところがポイントだろう。
財団はSCP-2400内部に5階建てのサイト-64Tを建設。このサイトの人員はDクラスを除き独身者で構成されており、生きている家族がいるならば給付金を支払った上で法的に死亡した扱いとなる。このサイトの使用はサイト-59管理官、チャールズ・アンボロー博士と所属時間異常顧問タデウス・シャンク博士による承認を必要とする。
このサイト-64Tで、SCP-2700の研究と無力化を計画することになった。しかし、SCP-2700がデカすぎて先述の扉をくぐれないため、研究はテスラが装置について残したメモに頼ることになる。こうして財団が独自に分析を行うと、偶然にも無限エネルギー反応炉を作成することに成功してしまい、テスラ-アンボロー・エントロピー反応炉 (TAER)と名付けられ、サイト-64Tの動力源として使われている。TAERは理論的に再現が可能だが、SCP-2700の技術を利用しているため、YK-クラス:世界終焉シナリオを避けるため現時点ではこのサイト-64Tにのみ存在する。
アンボローの緊急提言
アンボロー博士は、TAERの安定を理由に、SCP-2700をTAERに作り変えればいいんじゃないのかと提言を行った。しかしこれを聞いたシャンク博士はアンボロー博士に気でも狂ったのかと問いただす。確かに理論的にはSCP-2700は分解されてしまえば機械なので動かなくなり、YK-クラス:世界終焉シナリオは回避されうる。
問題は、ひとつの些細なミスでさえ許されないということである。ひとつでもうっかりミスをしただけで、世界はすべて跡形もなく消え去る。アンボロー博士はSCP-2700のコア構成要素が時間遡行への免疫作用を持つことは確認しており、それをもとに大きな規模で設立すれば安全にSCP-2700をその中で解体可能だと主張したが、どこにそんな大きなコアを作る場所があるんだとシャンク博士は再びツッコミを入れる。サイト-64Tに持ち込めない以上、現実世界でそれをやらないといけないんだぞ、とも。
しかしアンボロー博士は、シャンク博士に君の発明品があるじゃない、と。シャンク博士が開発したシャンク-アナスタサコス恒常時間溝 (XACTS)。これは時間・因果律・空間の隔絶を発生させることで、内部を現実改変から保護する装置である。これをコアの代わりに用意すれば容易いと。
それでも監察官が承認するか、とシャンク博士は頭を抱える。何か宇宙を危険にさらさない実験を行わないと承認を得られないだろうと。しかしアンボロー博士とシャンク博士はひとつの結論に既に至っていた。SCP-2700をTAERに変えられるなら、TAERをもうひとつのテレフォースにすることだってできるはずだ。必要なものはサイト-64Tの中にある。
余談
シャンク-アナスタサコス恒常時間溝 (XACTS)はSCP-2000 (機械仕掛けの神)に登場し、そのSCP-2000を現実改変から守るために使われている。定常タキオン流を維持することで時間・因果律・空間の隔絶を発生させ、現実改変を行えなくする装置であるらしい。つまり財団はタキオンを見つけているということである。
ちなみにSCP-2700はSCP-2000コンテスト出品作品であり、当然執筆された当時はSCP-2000とのつながりなどなかった。SCP-2400はこの両者を結びつけたといえよう。
関連コミュニティ・チャンネル
関連リンク
- SCP-2400 - SCP Foundation
- SCP-2400 - SCP財団
- Audio Transcript, 2400-2700 Anborough-Xyank - SCP Foundation
- 音声記録、2400-2700 アンボロー-シャンク - SCP財団
- 現実改変 - 玉菜解釈 - K-calのメモ書き
関連項目
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