キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲(びゃくやのコンチェルト)は、コナミから2002年6月6日に悪魔城ドラキュラシリーズのひとつとして発売されたゲームボーイアドバンス用ソフトのアクションゲーム。
概要
GBA悪魔城シリーズの第二作目。
本作よりシリーズタイトルが海外版に合わせた「キャッスルヴァニア」に変更された。
(ただし3作で終わり、蒼月の十字架から悪魔城ドラキュラに戻る)
シモン・ベルモンドの時代から50年後、突如発見されたドラキュラ城。
シモンの子孫であるジュスト・ベルモンドと、親友のマクシーム・キシンの2人は城に潜入する。
『月下の夜想曲』、『サークルオブザムーン』に続く探索型アクション、いわゆるメトロイドヴァニアスタイル。
主人公のジュストはメインウェポンの鞭「ヴァンパイアキラー」とハートを消費して使用する「サブウェポン」、そしてサブウェポンと魔法の書を組み合わせて繰り出す「スペルフュージョン」を駆使して悪魔城を進んでいく。
構造のそっくりな表と裏の二種類の悪魔城がありマップは広大、それに対応してボスの種類が非常に多く(倒さなくてもクリアできるものも多い)、クリア後のおまけ要素も充実し、GBA悪魔城の中でもボリュームでは上位。
スペルフュージョン
城内で見つかる魔導書を装備すると、サブウェポンがスペルフュージョンという魔法に変わる。
魔導書5種類×サブウェポン6種類(と、素手で出せる技)で、合計31種類あり、ほとんどが高威力の属性攻撃魔法。
どれも強力で、使いまくれば本作のもともと低い難易度をさらに下げるが、攻撃以外の特殊な効果のものは少ない。
また魔導書の装備中は普通のサブウェポンが使えないため、ハートが腐り気味。
次作『暁月の円舞曲』でハートをMPと統合したのは本作の反省が見える。
前作との比較
GBAの前作『サークルオブザムーン』とは開発部署が変わり、『月下の夜想曲』の主要スタッフだったIGAがプロデュースしている。
前作と比較すると、問題点(ジャンプの挙動が変、図鑑がなく装備等を見つけにくい)の明確な改善が見える。
そしてポーションが使いやすい、気軽に撃てる派手な攻撃魔法など、月下から良くなった点も受け継いでいる。「サークルオブエナジー」(ムチ振り回しモーションが前作と同じになる)という前作を意識したアイテムも登場する。
しかし、こっちはこっちで前作になかった別の問題(武器がムチのバリエーションのみ、能力がネイサンと比べて豊富でない、ジャンプの挙動はこっちも変)も目立つ。
月下に近い内容をGBAで実現するという目的には近づいているが、まだ今一つ洗練されていない感は否めない。
親友と複雑な関係を抱えたままヒロインを助けに行くというストーリーの軸に、前作と重なるところが多いが、これは偶然だろうか…
キャラクター
- ジュスト・ベルモンド
- シモン・ベルモンドの孫。
ヴェルナンデス家の血が強く出たため魔法能力に長けるという設定だが、サイファから見ると270年以上後の子孫。
時代的にリヒターの祖父であるとも思われ、スペルフュージョンのいくつかはアイテムクラッシュにそっくり。
クールな見た目に似合わず暑苦しい友情を重んじる男で、城内で突然部屋のリフォームを始める無軌道さも合わせ持っている。 - マクシーム・キシン
- ジュストの親友。キシン流という過去のシリーズで聞いたことのない流派の剣士。
実力は確かであり、正義の意思も強くジュストからの信頼も厚い。だが心には誰にも言えない闇を抱えていた。 - リディー・エルランジェ
- マクシームは彼女がドラキュラ城に連れ去られたと主張している。
- シモン・ベルモンド
- ボスラッシュで隠しコマンドを入れるとファミコン版のドットで参戦する。
シモンモードも欲しかった。
マクシーム
クリア後はマクシームで遊べるようになる。
マクシームにはアイテムやレベルがなく、初期状態でクリアできる能力を持っている。ラスボスが弱めに調整されているのと相まって、上手い人ならあっという間に勝つことができる。
この前提とは別に、このゲームには「ある条件でキャラが加速する」というバグと「壁にめり込むと壁に沿って加速し、画面外に到達すると遠くにワープする」というバグが存在する。
これを駆使した結果、マクシームは開始わずか30秒足らずでラスボス部屋に突入、ゲームクリアすることが理論上可能になり、TAS動画が投稿され話題を呼んだ。
この30秒の城破壊は既に人力でも再現されており、TAS動画に迫るRTA動画も投稿されている。
ニコニコ動画ではTAS、RTAの他にゲーム内音声や音楽を使ったMAD動画なども投稿されている。
これらの動画から悪魔城ドラキュラシリーズを知ったというプレイヤーもかなりおり、またTASテンプレが悪魔城界隈を中心に拡散するなど、あまり言いにくい方向でも知名度を稼いだ存在となった。
関連動画
購入
『Castlevania Advance Collection』として各ハードに移植された。
発売時のインタビューでは「かなり特殊な操作をすることにより、高速で移動したり、作品によっては壁にめり込んでワープしたりする」特殊現象、いわゆるホァイについても言及されており、これも当然移植。
実際にコレクション版もマクシーム30秒台でクリアされている。
GBAの3作品は全てWiiUバーチャルコンソールにもラインナップ。
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- キャッスルヴァニア
- Vampire Killer
- 悪魔城伝説
- マリア・ラーネッド
- ドラキュラⅡ 呪いの封印
- 悪魔城ドラキュラX 血の輪廻
- 悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲
- ユリウス・ベルモンド
- 悪魔城ドラキュラ ギャラリーオブラビリンス
- キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲
- 悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架
- ドラキュラ三大名曲
- 悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印
- 悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん
- ドラキュラ伝説
- リヒター・ベルモンド
- 悪魔城ドラキュラ黙示録
- 悪魔城ドラキュラ サークルオブザムーン
- 悪魔城ドラキュラ 闇の呪印
▶もっと見る
- 0
- 0pt