ハッピーうれピーよろピくねーとは、初対面の人にも気さくに出来るあいさつである。
概要
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part2戦闘潮流に登場する、ジョセフ・ジョースターの台詞。
ロバート・E・O・スピードワゴンが自ら設立した財団と共に見つけた、遺跡の奥に石仮面と共に眠る「柱の男」。それをドイツ軍ナチス将校ルドル・フォン・シュトロハイムは軍事的好奇心から石仮面と共にメキシコ地下秘密基地に回収。スピードワゴンも拉致してシェルター内で研究するつもりだった。
ところが、サンタナと名づけられた柱の男はシェルターから脱走。始末するために撃った機関銃の弾を撃ち返してあわや全滅するところだったが、スピードワゴンを助けに来たジョセフによって、シュトロハイムとスピードワゴンは無傷で助かる。
石仮面で吸血鬼と化した人間をも食料とする危険なサンタナ。しかしジョセフにはのん気にもサンタナの鼻を「タッチィーッ」したり、言葉でコミュニケーションを取ろうとしていた。
おまえ…
さっき言葉しゃべってたよなーハロォ~~~
ご機嫌いかが~~?ハッピーうれピーよろピくねーー
サンタナさん
さあごいっしょに………
さん………しーーーーハッピーうれピーよろピくねーーーー
素っ頓狂な言動にスピードワゴンも「おまえなにしとるんじゃ!」とツッコミを入れる。ジョセフは、ひょっとするとサンタナはいいヤツかもしれないから探りを入れてるというのだ。曰く、雪男やネッシーに出会った時でも悪い者と最初から考えるのは良くないと思うとの事。その偏見のなさは立派だと思うが…。
当のサンタナはこれを無視。この後ジョセフたちと同じ言葉をしゃべれる事が分かった時に、「言葉がわかるなら返事しろよ」とジョセフがヘルメットを使って頭を小突かれて「うっとおしいぞ」と返した事から、やっぱりうっとおしいウザ絡みと思われてたようだ。
元ネタは、第2部連載当時(1987~1989年)人気だったアイドル、酒井法子がキャラづくりのために使用していた「のりピー語」。自身の愛称「のりピー」に代表されるように、「○○ピー」と動詞、形容詞等にピーをつける言葉遊びである。なぜ第2部の時代設定である1938年から50年後のアイドルのネタをジョセフが知っているのかはわからないが、頭を使った「現代の闘い」を主に使うジョセフにとって流行には敏感である事が必要と同時に、紳士というお堅い存在だった先代ジョジョのジョナサンと対照的に、(心の底では宿命などを真剣に受け止めてるが)おちゃらけた軽率な態度で違いを表すためにのりピー語を使わせているのだろう。
作中ではその他にも「うれピーッ」「くるピーィ」を発言。ジョセフの発言ではないが、イカスミのスパゲッティーをインク入りと誤解してクレームをつけられたウエイターが宥めるために「おいピーィですよ」と使用。さらにのりピー語ではないが、当時のアイドル歌手、中山美穂のシングル「ツイてるねノッてるね」に肖った「ついてるネのってるネ」もジョセフは発言。一連の発言はシリアスな闘いの中でもユーモアを忘れないジョセフ・ジョースターを表した台詞と言えるだろう。
ちなみに、英語版では以下のように翻訳されている。のりピー語が日本語を元にした言葉である事から、翻訳者の苦労が伺える。
余談だが、「ジョジョ」と同じく当時週刊少年ジャンプで連載されていた車田正美の漫画「聖闘士星矢」では、この「ハッピーうれピーよろピくねー」が出た時と同じころに、黄金聖闘士の「蟹座のデスマスク」と「天秤座の童虎(老師)」がのりピー語を作中で使用するという珍事が起きていた。これらの台詞は文庫版発売以降差し替えられている(文庫版発売は酒井法子が覚せい剤取締法違反で逮捕されるよりずっと前)。黒歴史だったのだろうか…
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