ボンバザルとは、国内では1991年にコトブキシステムからスーパーファミコンとほぼ同時に発売されたいわく付きアクションパズルゲームである。
タイトルは「BOMBER PUZZLE」の略称で、イギリスの企業「イメージワークス」によって1988年に開発された。日本以外では、スーパーファミコン発売以前からAtariSTなどのプラットフォームで発売されている。
現在は『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』でプレイ可能。
概要
主人公のボンバザルがフィールド上の爆弾と地雷を全部爆破させ、その際に安全な場所にいればクリアとなる。フィールド上には壊れたり、滑ったりするいろんな種類のタイルが敷かれており、よく考えて破壊していかないとクリアできない。ほかにテレポートというワープゾーンやタイルを操るスイッチ、スクウィークという戦車などギミックも豊富で、しかも全130面というボリュームであり、後述するクソゲー評に反し、パズルゲーム好きにはそれなりに評価されており、根強いファンも多く、全面クリアまでやりこんだ人も多い。
3D見下ろし画面もあるが、動作がもたつく、見づらいというニーズも考慮して、平面見下ろし画面、全体マップ表示の切り替えがスムーズに行えるなど、パズルゲーム好きのニーズはよく考えて作られている。また、行き詰まった人向けに購入時に100面までのパスワードが同封されており、後述するクリア不能(とされていた)面より先に進むこともできた。
だが、不穏な説明文にあるように、いろいろな問題も抱えている曰く付き作品なのは疑いようがない。
ボンバザルはクソゲーなのか
一概にクソゲーとは言えないが、見た目だけでわかる洋ゲー臭から地雷臭が漂う。ゲーム性についても、子どもにはなかなかとっつきにくい要素が多かったのも事実。また、同時に発売された『スーパーマリオワールド』や『アクトレイザー』と比較すると地味だった印象も拭えない。そんなわけで、発売当時すぐに店側から抱き合わせ販売されたりもした。余談だが「見ざる聞かざるボンバザル」(言うまでもなく元ネタは日光の三猿)と某ジャンプギャグ漫画のネタにされたりしたことで一定の知名度があるが、正直なところ「どんなゲームなのか知らない」という人は多く、その名前の響きだけでクソゲー化されている節はある。では実際、どんな部分が問題なのかというと……
- 肝心のパズルに対し、初見殺しの運要素を盛り込みすぎ
- このゲームの仕掛けにテレポートというワープが存在するが、いきなりテレポート先で詰んだり、地雷で爆死したりと、洒落にならない初見殺しがかなり多い。つまり、どんなにパズルが上手く、先読み能力が高い人でも、100%ミスせずにクリアすることはほぼ不可能になっている面が多数存在している。パズルゲームはトライ&エラーの繰り返しとはいうものの、流石にこれは理不尽すぎる。他にも、クリアは一方通行なのに、ただ攻略が面倒なだけのステージがあるなど、パズル要素の低い面も多く、単調気味で飽きてくるという評価も少なくない。
- デバッグをミスったステージ80
- 80面はなんと正攻法ではクリア不可能で、仕様の隙を突いたバグを使わないとクリアできない。バグは偶然の産物でしかなく、メーカー側もリリース後に解けないことに気づいたのか、「解けない面はどれでしょう?」というキャンペーンまで企画してしまったという、とんでもない苦肉の策をやってのけている(パスワード表の付記はこのバグ対策とも)。面セレクトができるほか、バグ使用で解けるからよかったものの、もしそうでなかったら、某アイレムゲー並の「デバッグ仕事しろ」という状況に陥っていたのは間違いない。
というわけで、かなり危うい要素を盛り込んでいる作品であり、決して世間がネタにするほどのクソゲーでもない(たとえばファミ通でのクロスレビューだと25点と中堅ソフト並みのスコア)のだが、かといって万人が評価する名作とも言い難い作品なのは事実である。
現在は『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』に収録されているため、かなり遊ぶハードルが低くなっている。実際に遊んでどう感じるか、まずは自分の目で確かめてみるのが良いだろう。
関連動画
関連商品
関連項目
- 3
- 0pt