レトロスタジオ(Retro Studios)とは、アメリカテキサス州にあるゲーム開発会社(デベロッパー)である。
概要
1998年、任天堂からの出資を受けて設立。2002年、完全子会社化。
開発した主なソフト
- メトロイドプライム(GC)
- メトロイドプライム2ダークエコーズ(GC)
- メトロイドプライム3コラプション(Wii)
- ドンキーコングリターンズ(Wii)
- ドンキーコングトロピカルフリーズ(WiiU)
- マリオカート7(3DS) - 任天堂京都スタジオとの共同開発
開発中のソフト
略歴
そもそもは時空戦士テュロック、バイオレンスキラーなど多くの良質なFPSを開発したイグアナ(Iguana Entertaiment)を起業したジェフ・シュパンゲンベルクが、任天堂の出資を受けて設立したもので、これは、GCにこれらのような傑作シューティングを求めていた任天堂によるものだった。
しかし、設立当初のレトロスタジオではスタッフ流出が常態化しており、せっかくプロジェクトを立ち上げても途端にスタッフが足りなくなって頓挫する、という悲惨な騒動を繰り返すのみで、当初はとてもソフト開発どころではなかった。
これに対して、任天堂は看板タイトルの1つである『メトロイド』シリーズを思い切って委託。日本スタッフの協力や、宮本茂本人のチェック(レトロ社員曰く「パルパティーンのデススター訪問」)などを経て、任天堂としては初となる本格FPSの開発に挑む。
そうして2002年、『メトロイドプライム』を発売し、見事海外で大好評を得る。
当時、FPS、ひいてはメトロイドシリーズ自体がマイナーだった日本国内ではいまいちパッとしなかったが、海外では『スーパーメトロイド』時代の勢いを取り戻し、マリオ・ゼルダに並ぶビッグタイトルとして復活する。またこの年にレトロスタジオは任天堂の完全子会社となった。
以降、2004年に『メトロイドプライム2』、2007年に『メトロイドプライム3』を発売し、いずれも高い評価を得る。
しかし、ようやく勢いがついてきたかと思われた矢先の2008年、『メトロイドプライム』シリーズ開発の中核メンバーであったマーク・パチーニ(Mark Pacini)、ジャック・マシューズ(Jack Mathews)、トッド・ケラー(Todd Keller)の3人が一斉に離脱。
『メトロイドプライム』シリーズの終焉、ひいてはレトロスタジオの凋落が巷でささやかれた。
が、2010年、人気シリーズの復活作『ドンキーコング・リターンズ』を開発。
現在はマイクロソフト傘下となっているレア社に代わっての開発となり、SFC時代屈指の傑作シリーズの続編ということもあってハードルは上がりに上がったが、その期待に見事に応える良作に仕上げ、全世界で500万本以上を売り上げた。
2011年には、『マリオカート7』を、『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の開発から来る人手不足を受けて、任天堂京都スタジオと共同開発。こちらも高い評価を受け、発売から2ヶ月で全世界450万本のヒットを記録する。
この2本の成功を受けて、スタッフ離脱後もなお健在であることを見せつけた。
そして2019年、『メトロイドプライム4』の開発に合流することが発表された。
同作は当初、別のスタジオとともに開発が進められていたが、任天堂の求める品質に届かないと判断され、(皮肉にもかつてのシリーズ第1作のような)一からの作り直しが決定。これに伴って再びレトロスタジオが起用されたとのこと。
上述の通り、『プライム3』までを手掛けたコアスタッフは既に離れてしまっているものの、2014年の『ドンキーコングトロピカルフリーズ』以来5年ぶり、それもメトロイドプライムシリーズへの復帰となるスタジオ最新作とあって、期待が高まるところである。
関連商品
関連項目
外部リンク
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