徳島男児行方不明事件とは、1989年3月7日に発生した失踪事件である。
概要
親戚の家に帰省中だった一家の長男Aが、わずか20秒~40秒という短い間に失踪したという神隠し事件。
2013年現在、生きていればもう29歳である。今も徳島県警は情報提供を受付中であるが、2000年「11年前にAを見たが、事件に巻き込まれるのが怖くて言い出せなかった」という情報が寄せられたのを最後に、公には有力な情報が見出されていない。
この事件の影響で父親は仕事を辞めて、息子の捜索にも打ち込めるようにと自営業へ転向した。
事件のあらまし
一家は、母の実母が急死したため葬儀に参列、その後一家は会場から1時間程度離れた親戚の家に泊まっていた。
3月7日、事件は一家が帰省中の家で朝の散歩を終えて帰ってきた時に起こった、
父親はAを玄関に残して、下の子(A一家にはあと長女と次男がいる)を家の中に連れて行った。Aはまだ散歩したそうな風だったので、父親が迎えにいくため玄関に戻ると、Aは忽然と姿を消していた。
一般的にはその間わずか40秒と言われているが、TV番組では20秒と伝えているところもある。
すぐに父親は周辺を探したが、息子は見つからない。家族や親戚も加わって探したが見つからず、ついには地元の消防団も応援に駆けつけたが、消息はつかめなかった。午前10時頃、警察にAが行方不明になったとの通報が届いた。
最初は山へ向かって迷子になったのではないかと言われ、地元警察署の署員や有志の一般市民まで動員されたが、結局見つかることはなかった。
その後も3ヶ月間必死にAの捜索は行われたが、ついぞその消息を掴むことは出来なかった。
現場となった親戚宅の周囲には人家はなく、周囲100mで農家を営む人物は車すらも見かけなかったと証言している。さらにこの日、一家が親戚宅に宿泊していることを知る者もいなかったはずだと言われている。
その後の出来事
事件後、一家が住居に帰る予定となった前日、Aの姉の幼稚園児の父母だが、見舞金を幼稚園に送りたいとする怪電話があった。その後、同じ電話はなく、しかも幼稚園には電話主が語った名前の園児はいないことがわかり、幼稚園も見舞金の募集などしていなかった。
そもそも冷静に考えれば親戚宅にこのような電話が直接かかってくることは不自然であり、一家の事情に内通している者が起こしたであろうことが推測される。しかし、この出来事を事件解決に結びつけることは出来なかった。
自営業となった父親を中心として、Aの捜索活動は続けられ、両親は50回以上にも渡ってテレビ出演を重ねた。その甲斐もあって出演が盛んだった時期は有力な情報がかなり得られたものの、消息を掴むにまでは至っていない。
その情報によれば、Aは怪しい男性に引き連れられており、手には大きな傷を作っていたという。翌月に見かけたという最新の目撃情報によると、やはりAは男に抱かれていたようで、発見者が子供の顔を覗き見ようとすると、顔を隠し、車に乗って行ってしまったという。
2013年現在、生きていれば29歳となっているだろうAだが、TV出演もなくなり事件が風化しつつある今、その消息を知るのはより困難となっている。
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