来馬辰也(くるま たつや)とは、だれもが思わず狙いたくなる、群れからはぐれた仔鹿のような先輩である。
概要
週刊少年ジャンプで連載中の漫画、ワールドトリガーに登場するキャラクターである。声優は高塚正也。
気の弱い性格でありながらも人望のある囮役としてB級隊員ファンからは密かに人気を得ている。覇気を感じさせない表情と癖の強い髪の毛が特徴。
初登場は第44話。
ファンからの愛称は来馬先輩、仔鹿先輩、囮先輩、血涙先輩、大仏、菩薩、聖人、等。
修に匹敵する汗率を誇る。
人物
年齢 | 19歳(大学生) |
---|---|
誕生日 | 2月18日 |
星座 | かえる座 |
血液型 | A型 |
身長 | 176cm |
好きなもの | アクアリウム、 マカロニグラタン |
所属 | ボーダー鈴鳴支部 鈴鳴第一(来馬隊) 隊長 |
ポジション | ガンナー |
性格・生い立ち
表紙裏の人物紹介によれば、裕福な家庭に生まれ育ち、幼いころより甘やかされて育ったらしい。にもかかわらず、金持ちの子供にありがちな傲慢でわがままな性格とは無縁の腰の低さで後輩達の人望を獲得してきた。
物事に寛容な性格で人生において怒ったことは一度もない。来馬隊のドジっ子、別役太一にアクアリウムを壊滅させられた時も血涙を流して彼を許したほど心が広い。とにかく人が良いのである。
所属
鈴鳴支部という弱小支部に配属しており、鈴鳴第一(初登場時B級8位)の隊長を務めている。現時点で戦闘力が高い描写はなく、また指揮能力に秀でている描写もない。同じ隊にアタッカー4位の強豪、村上鋼が所属しており緊急事態における判断は彼が下している。
後述の菩薩エピソードのように隊員が閉口した時は、その身一つで奔走し、優しく諭すなど彼の行動はただのいい人に留まらない。こうした来馬の人間性が隊員の強い信頼を生んでいる。そのため鈴鳴第一における隊員達の結束は固い。
戦歴
近界民(ネイバー)大規模侵攻では基地南西部にいち早く現着し、村上、太一と共に近界民の掃討を開始。後に東率いるB級連合隊との合流に向けて動くも敵の新型兵器ラービットに行く手を阻まれる。
「オレがヤツを引きつけます」
ラービットとの長期戦を予感した村上の判断により、来馬はラービットの相手を村上に任せて太一と共に基地南部で奮戦するB級の合同部隊に合流する。
東の指揮下に入った後、アフトクラトルの猛将ランバネインの強襲により太一がベイルアウト。続いて荒船隊のポカリと半崎までもがベイルアウトし戦況が悪化。狼狽える来馬であったが、A級隊員、緑川、出水、米屋の参戦により戦局が変化し形勢が徐々にボーダーへと傾き始める。
劣勢を悟ったランバネインは相手の数を減らすことに戦法を切り替える。
「浮いた兵から狩っていくか」
その言葉の通りランバネインは浮足立っていた来馬に狙いを定めた。その隙を突かんと頭上から奇襲をかける米屋を来馬は他の隊員と共にシールドで防御。他の隊員たちのサポートを得た米屋はランバネインの砲撃を凌ぎ切りその胸元に会心の一突きを放つ。この一撃によりランバネインは戦闘不能に陥り、彼らはランバネインの撃退に成功した。
見事囮役を務めあげた来馬は米屋から「ナイス囮」の労いをもらった。ランバネインを撃退した後はB級合同部隊の一員として基地南部の防衛に戻ったと思われる。
菩薩、もしくは聖人エピソード
笑って太一のドジを許し続ける来馬。アクアリウム全滅もカップ麺大惨事も許している。
そんな彼の優しい一面としてこんな話がある。
作中2月初旬のB級ランク戦から見て8ヶ月と少し前、雨の日、鈴鳴支部にて村上鋼が落ち込んでいた。理由は自分に剣を教えてくれた理論派攻撃手、荒船隊隊長、荒船哲次が突然攻撃手を辞めてしまったことにショックを受けたためである。村上はサイドエフェクトによって学習能力が飛び抜けている。良いことのようにみえるが、村上はこの能力によって“教えて貰ったことが出来るようになって楽しくなった頃、最初から居た人間が居なくなってしまう”という事態を何度も引き起こしてしまっていた。教えたは良いが村上が上手くなりすぎてその場にいた人間が離れていってしまうのである。今回のことも自分が原因だと悔やみ、「やるべき苦労を何もしていない。努力を盗んでいるだけだ。」と村上は落ち込み続けて泣いた。
そんな彼を見た来馬はレインコートを着て自転車で張本人である荒船のもとを訪ねた。荒船は真実を話す。自分が攻撃手として8000点取れたらやめるつもりであったこと、自分が木崎レイジ以来の完璧万能手(パーフェクトオールラウンダー)を目指していること、ゆくゆくは自分が得た方式を理論化して、完璧万能手を量産することが目標であることを。村上のことは関係なかったのである。
来馬は荒船に頼み、スマホに荒船の言葉を録音。鈴鳴に戻り、村上達にそのことを伝えた。その後で村上にこう伝えている。
鋼は鋼なりのやりかたで強くなってもいいんだよ
近界民(ネイバー)と戦うときは味方同士なんだから きっとみんな「鋼が強くてよかった」って言うと思うよ
その言葉を踏まえて大規模侵攻でラービットを足止めする村上を見るとまた違った風に見えるかも知れない。
村上を励ますために、雨の中自転車を走らせ、言葉を聞いてきた来馬。彼もまた立派なリーダーなのである。
補足
アクアリウムにおいて熱帯魚を白茹でにするという行為について。
7巻表紙裏の別役太一の欄には「アクアリウムを勝手にいじって全熱帯魚を白ゆで状態にした」というエピソードが記載されている。原因としてはヒーターの温度を調整するサーモスタットを故障させた、配線をいじったなどが考えられる。ちなみに水槽の大きさにもよるがこうしたことが原因で実際に水槽の水が沸騰する例はあるらしい。アクアリウムを本格的にやるには万単位の設備投資と何時間にも及ぶ情報収集、そしてバクテリアを繁殖させるまでの手間など生態を飼育するのに膨大な労力を注ぎ込まなければならない。そんな努力の結晶たる水槽を白茹で状態にされた来馬が血涙を流すのは決して大げさなことではない。
またサーモスタットが普及した現在、ヒーター関連のトラブルは品質の不良や不慮の事故によるものが多く、太一がいったい何をやらかしたのかは謎である。
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関連項目
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