『覇剣の皇姫アルティーナ』とは、ファミ通文庫から発売されているライトノベルである。
作者はむらさきゆきや。イラストはhimesuz。
2018年9月現在、既刊15巻(本編14巻+外伝1巻)。
概要
辺境の地に左遷された軍人で読書狂の主人公が、同じく帝国から厄介払いされながら胸の内に大望を抱く姫と出会い、彼女の望みを実現するために奮闘していく戦記ファンタジー。
所謂軍師ものであり、主人公のレジスがヒロインのアルティーナに知恵を授け、アルティーナがそれに従い戦っていくことでストーリーが進行していく。
レジスの知略は諸侯との戦争だけに留まらず、 帝国内の政略などにも発揮され、軍事に政治にと緊迫した状況をどう乗り越えていくのかがこの作品のポイントである。
またファンタジーといっても魔法等の要素は登場せず、中世ヨーロッパの世界をベースにした剣や槍、馬や大砲での戦争が描かれる世界観である。
それぞれの巻末に、世界の設定、人々の暮らしぶりが書かれている特集ページがあり、よりアルティーナの世界観を楽しむことができる。
アルティーナがメインヒロインではあるのだが、サブヒロインも何人か登場するハーレム要素も有り、主人公、ヒロインの活躍っぷりもあってわりとストレスフリーな作風である。
あらすじ
剣術も弓術も馬術もダメで読書ばかりに明け暮れる軍人レジスは、とある敗戦の責任を負わされ辺境の地へ左遷されてしまう。
転属先のシエルク砦への道のりで出会ったのは身の丈以上の大剣を引っさげ、凄まじい膂力を見せる帝国の皇姫アルティーナであった。
砦に着くまでの小さな危機を脱したことによりアルティーナの信頼を得たレジスは、彼女の帝国を変えたいという大望を知る。
名目上は司令官のアルティーナだが、しかし実質的には砦でお飾りの姫として扱われている彼女の願いに道を示すため、レジスは軍師として彼女と共に困難へと立ち向かっていく事となる。
登場人物
- レジス・オーリック - CV:小野賢章
- 本作主人公。帝国内での地位は五等文官。
本を買うためなら自分の剣すら売ってしまうような筋金入りの読書狂で、 日常でも書類仕事以外はだいたい読書をして過ごしている。
読書のおかげで平民の出とは思えないほどの知識量がある反面、弓術、剣術や馬術においてはからっきしダメ。 - アルティーナ - CV:藤村歩
- 本名はマリー・カトル・アルジェンティーナ・ドゥ・ベルガリア。アルティーナは愛称。
- ベルガリア帝国第四皇姫。14歳。
- 燃えるような赤い髪、ルビーのごとき紅い瞳を持つ美しさと、歳相応の幼さも感じさせる顔立ちである。
- 帝国の皇姫ながら民に圧政を強いる帝国のやり方に疑問を抱き、人々のために帝国を変えようと立ち上がる。
現皇帝の父から授かった身の丈以上もある大剣《帝身轟雷ノ四》を扱う力があり、秀でた剣術の持ち主だが、脳筋気味でレジスからは子供扱いされることもしばしば。 - クラリス - CV:佐藤聡美
- アルティーナの専属メイド。16歳。
- 茶色い髪を榛色の瞳が印象的な美しい少女。メイド服の上からでもわかる大きさの胸の持ち主。
- 普段は無表情で無口だが、気に入った相手には人が変わったように冗談ばかり言う変わり者。
アルティーナが物心付いた時から一緒におり、アルティーナからの信頼も厚い。 - ジェローム・ジャン・ドゥ・バイルシュミット - CV:子安武人
- レジスらが所属するバイルシュミット辺境連隊副司令官。
- 二十代前半。ごつい筋肉、背が高くて肩幅も広い。長めの黒髪を後ろへ撫で付け、無精髭を生やしている。
- 昼間から酒をあおるような呑んだくれで、気に入らない相手はクビにしたり、武力で威嚇するような粗暴な面が目立つ。
- 一方でその武術は本物で、特に槍術の達人である。
過去に帝国とゲルマニア連邦との戦いで戦果を重ね、特にエルシュタイン平原での戦いの活躍ぶりから《エルシュタインの英雄》の異名を持つ。
関連項目
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