BOINC(ボインク)とは、分散コンピューティングプロジェクトのプラットフォームとして開発されたソフトウェアプログラムである。
正式名称は「バークレー・オープン・インフラストラクチャー・フォー・ネットワーク・コンピューティング(Berkeley Open Infrastructure for Network Computing)」。
プログラムについて
ネットワークを介して複数のコンピュータをつなぐことで、データ解析や膨大な計算を並列処理できるようにする手法を「分散コンピューティング」と呼ぶが、それを実現するにはべらぼうな数のコンピュータが必要になる。
そこで、有志ユーザーのPCをネットワークでつなぎ、ユーザーが使っていない時間帯の余らせている演算能力を利用することで大規模な並列処理を実現している。BOINCはそれを行うためのプログラムである。[1]
分散コンピューティングのプロジェクトは、世界各地にいくつも存在しており、いずれも治療薬の開発や病気の研究など、膨大な計算処理が必要になる事柄に利用されている。掲示板の言葉を借りていうと、要するに「不特定多数のPCで解析を支援しようぜ」というプログラムである。
BOINCを利用したプロジェクトについて
ニコニコ動画内では、World Community Grid (WCG,ワールドコミュニティーグリッド)において行っている、ガンの解析や治療薬開発、デング熱解析など、人類が直面している病気の治療やほか役に立つプロジェクトに対しての支援動画などに付けられる事が多い。
旧UD(United Devices)のプロジェクトからの流入者が多いため、終了したUDの支援動画につけられることもある。
日本からは現在、WCGチーム世界ランク1位の「Team 2ch」や、ニコニコ動画有志チーム「Team niconico」などが参加している。2009年3月16日からは日本発のプロジェクト「Help Fight Childhood Cancer : ファイト!小児がんプロジェクト」も始まっている。
もし参加してみたいと思ったならば、とりあえず記事の最下部にある「Team 2ch」や「Team niconico」などの記事を読んで検討してみると良いだろう。有志による非営利活動であるため参加は自由である。
WCG
World Community Grid (WCG,ワールドコミュニティーグリッド)とはIBMの援助で発足したプロジェクトで、目的は人類に貢献するプロジェクトに取り組むための、世界最大の公的コンピューティング・グリッドを構築することです。
World Community Grid ではテクノロジーを、公的な非営利組織のみが人道的研究に利用できるようにしています。
Windowsの他、Macintosh(Mac)、Linux、Androidなど、BOINCが動作するOSならどれでも参加することが出来ます。
World Community Grid では、2016年5月19日現在 下記のプロジェクトが活動中です。
- OpenZika
- Help Stop TB
- FightAIDS@Home - Phase 2
- Outsmart Ebola Together
- Uncovering Genome Mysteries
- 癌マーカー識別 (Mapping Cancer Markers)
- 次世代太陽電池のための新素材発見 (The Clean Energy Project - Phase 2)
(以上team2chwiki[http://team2ch.info/WorldCommunityGrid/]からの転記)
関連動画
関連コミュニティ
関連リンク;
関連項目
- UD
- Folding@home - ソニーがPS3版のサービス提供を終了したため、PS3からでは参加できない。
- Team 2ch
- Team niconico
脚注
- 6
- 0pt