SCP-1710-JP-Jとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
カノンハブ『1998年』のはじまりのオブジェクトではないし、壮大に何も始まらない。
概要
SCP-1710-JP-J | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Euclid |
収容場所 | エリア-1710 |
著者 | Mitan |
作成日 | 2020年7月19日 |
タグ | 1998 k-クラスシナリオ ショパン・カルト スシブレード スポーツ 世界オカルト連合 儀式 動物 回らない寿司協会 場所 宗教 捕食 敵対的 日本生類創研 異次元 群れ 闇寿司 闇親方 雑食 食物 魚類 |
リンク | SCP-1710-JP-J |
SCPテンプレート |
日本は宮城県に存在する、最大幅120mの巨大な陥没穴。今に至る前でこの穴の底は確認されておらず、未知のポケットディメンションに接続すると考えられている。この穴からは毎年9-1月にかけて1-2万匹ほどのマグロ (SCP-1710-JP-J-A)が出現する。このマグロは通常のマグロと遺伝的には同じだが、胸鰭が良く鍛え抜かれた寿司職人の腕に酷似しており、シブがき隊の『スシ食いねェ!』を発声する。このマグロが初めて登場したのは1998年、イベント・スシクイネと指定されたとある事件である。このイベント・スシクイネとは1998年1月4-6日に発生した、一連の奇跡論的超常イベントの名前である。奇跡論というのは雑に言えば『魔法』ということである。
日本の要注意団体に『闇寿司 (GoI-8134)』というものがある。スシブレードとは寿司を用いた競技であり、寿司を回してぶつけ合い、相手の寿司を弾き飛ばすかそのネタとシャリを分離させた者が勝者となる。このスシブレードには、正道の他にいくつかの邪道が存在しており、そのうち相手スシブレーダーを殺害し得る攻撃力を持つ寿司を運用する『闇寿司』が、ポーランドを拠点とするGoI-484E ("聖ショパン再誕のための音術師協会")という団体の技術協力を得て、このイベント・スシクイネを引き起こした。この団体は闇(SCP-1134-JP-a)が率いており、類まれなるスシブレードの実力と寿司職人としての腕を有しそれによって超常的な寿司を握ったり自身のチェーンの顧客の獲得、寿司の化身の召喚を行うことで、世界中のスシブレーダーに一定の影響力を有していた。
彼らただし闇親方はあまり乗り気でないの目的は、寿司の概念の神の召喚である。より丁寧に言うなら、神格化した寿司の概念の召喚が最終目的となる。しかし財団進学部門は、彼らの求める寿司の概念が、実際には寿司の概念ではなくそれに擬態したスシヲファージ実体である可能性が高いとされている。スシヲファージ実体とはSCP-ENで言うところのSCP-3004 (イマーゴ)やSCP-6777 (バーチャルライバー一富士ばくぅ)といったピスティファージ実体に類似する「知性体の寿司への認識介入を行い、寿司を餌に生きる実体」である。メディアミックス『東方Project』の神様を想像するとわかりやすいかもしれない。彼女たちも信仰がなければ存在を維持できないように、この『偽寿司の概念』はスシブレーダーが接するあらゆる食材・概念を寿司として食べることで生きているわけである。
イベント・スシクイネ
この闇寿司のリーダー、闇親方の預かり知らぬところでメンバーは、寿司の概念の召喚のためにGoI-484Eに協力を依頼していた。メンバーは、200人の資金をコツコツ集めて寿司の概念を具象化させることを目指していた。その一環として闇寿司は日本生類創研という異常生物を専門とした企業の、ひとつの研究施設を襲いその異常な魚類と甲殻類を強奪。こうしてなんとか寿司の概念の召喚への道筋をつけていた。
しかし、大きく暴れておいてまったく警戒されないわけもない。回らない寿司協会は闇寿司の動きを察知して世界オカルト連合 (以下GOC)に助けを要請。
GOCとしては一刻も早くこのイカれた寿司職人の一件を、財団敷地内であることと、スシで戦うわけわからん連中を相手したくないことを理由に財団に引継を要請していた。しかしその会議中に闇寿司サイドは1998年はマグロの漁獲高が見込めないのに儀式を決行する。『スシ食いねェ!』を流し、円上には魚類、甲殻類、ヒト、[編集済]などで作られた寿司を並べ、酢飯とネタと包丁で、寿司の概念の召喚に取り組んだ。やがて円陣からは光の柱が立ち上がり、Sushi (寿司)という声とともに、何かしらの実体が現れた。
当初こそ闇寿司は歓喜していたが、やがて米を練るような音が響くと、不安の声を上げ始める。彼らはその場から逃げようとするが、彼らをおおかた上述の寿司職人の腕をしたマグロたちが襲い、喰らい尽くす。そして――
寿司職人の腕をしたマグロのような実体 (UE-1076-J)が出現した。マグロなのだが、このUE-1076-Jは見立て90m弱にも及び、先程まで散々述べてきたSCP-1710-JP-J-A、つまり寿司職人の腕の通常サイズのマグロを指揮し、彼らに自身の寿司をとってこさせるというとんでもないバケモノとなっていたのである。
更にこの巨大不明生物は、ゆったりと民家を破壊しつつ北上。財団とGOCと回らない寿司協会は速やかにSCP財団=世界オカルト連合間合同 巨大神格実体対策本部回らない寿司協会を添えてを設立し、対応に当たる。偵察に向かった財団ヘリ、及び財団とGOCの武装した航空部隊はマグロの大群に襲われ握り寿司になる。生き残りはいたものの、SCP-1710-JP-J-Aに襲われなかった闇寿司構成員のハンバーグ、カリフォルニアロール、人肉寿司の前に惨殺される。
財団とGOCは日本政府に、回らない寿司協会は在野の正道スシブレーダーたちに協力を要請。この間で民間人は既に1万名の寿司化者をだし、気がつけば巨大不明生物のサイズは140mほどまでに成長していた。財団神学部門は「マグロが未完成であり、進行方向と実体の創造背景を考えると、このマグロはクロマグロの名産地である青森県大間町で"寿司化"するのではないか?」という提言がなされる。無論、そんなことになればK-クラスシナリオ待ったなしであるため、財団とGOCはなんとしてもその手前である岩手県宮古市で実体への総攻撃を仕掛けることを計画。そして財団・GOC・そしてやってきた自衛隊によって戦闘資産が展開されるとともに、財団とGOCが日本国北東部全体に魔術結界を、そして東京都中央区築地を中心とした日本全域に高品質の酢飯のような匂いを伴う超大規模な『闇の寿司に対する防衛術』の最大防御術を敷いて総攻撃を開始。
数万匹の寿司職人の腕のマグロに囲まれた巨大不明生物は240mにまで成長しており、財団・GOC・自衛隊・正道スシブレーダーの前にマグロの総数は減ったものの、それでも四者を蹂躙する。
しかし万事休すと思われた矢先、この巨大不明生物にヒビが入り、微細な米と酢の混合物が漏れ出て周辺現実が落ち着く。弱体化したのである。このとき回らない寿司協会が築地のスシアカデミアで、そこにいた闇の寿司に対する防衛術の教師とともに、儀式を行っていたのだ。要は馬鹿なことをやらかした挙げ句後始末すらできなくなった邪道スシブレーダーのケツを拭いて巨大不明生物の鎮静化を図ったのだ。こうして弱体化した巨大不明生物は、財団・GOC・自衛隊の続く攻撃に耐えられず爆死。
こうして辛くも勝利を収めたものの、爆死した巨大不明生物は超極大規模の奇跡論パルスを発生させ、武力資産のみならず、日本国北部もろとも赤身で押し潰し魚類特有の生臭さで包んでしまった。流石に、この規模の超常事件を隠蔽する手段は財団もGOCも回らない寿司協会もあいにく持ち合わせてはいない。財団とGOCと回らない寿司協会は、この事件、そして三大正常性維持期間である自分たちを国際社会に知らせることに合意した。
国際社会は当然混乱した。無いと思っていた魔法の存在、日本を襲った巨大な怪獣、そしてメン・イン・ブラック染みた研究機関 (財団)と、数多くの陰謀論の主体となった国連下部組織 (GOC)、寿司の進歩を認めない守旧派の寿司職人 (回らない寿司協会)の実在、更に神様や異常存在・異常技術、そしてそれらを扱う組織が山のように存在することを一度に知らされたのだ。
世界は、不条理を受け入れて次の時代に進んでいく。……のか?
関連動画
関連コミュニティ・チャンネル
関連リンク
関連項目
- SCP Foundation
- SCP-1134-JP - 『爆転ニギリ スシブレード』。本項における闇寿司が行うスシブレードについて言及されている。
- SCP-1710-JP - 『ショパン・ゴジラ』。SCP-1710-JP-J同様、巨大不明生物が主題となるオブジェクトであり、ぶっちゃけSCP-1710-JP-Jはこのオブジェクトのパロディである。本項もニコニコ大百科内『SCP-1710-JP』の記事をセルフパロディしたもの。
- 2
- 0pt