『ブルースワット』とは、1994年1月末から1年間、テレビ朝日系列で放送されていたSF特撮ドラマ、
もしくは作中に登場した架空の組織名である。
2012年12月1日より、東映特撮ニコニコおふぃしゃるにて劇場版が配信。その11年後、2023年5月3日よりTVシリーズも配信開始。後者は毎週水曜日8:00より配信、無料視聴期間は72時間(土曜日の8:00まで)となる。
概要
人類に憑依して地球征服と隷属化を狙うエイリアンと対抗するために作られた組織「ブルースワット」を中心とした物語。
日曜朝8時のメタルヒーローシリーズの一環として制作、放送されたが、メタル成分はほとんど皆無であり、銃器類で統一された武器、頭部と胸部にしか存在しない防護装甲といったリアリティの追及、バラード調のオープニング主題歌「TRUE DREAM」(メタルヒーローシリーズのOPでは初めて長調が採用された曲でもある)、1話にしてヒーロー側の組織が壊滅して後ろ盾を失い、生き残った3人が有限の調査会社を設立して捜査を進めるなどのシリアスな展開が顕著な作品だった。
そのため、当時の子どもたちにはあまり評判がよくなかったものの、いっしょに見る機会を得た親、兄姉世代からは絶賛されたという。
5月からの第2クールで、スペースマフィアと名乗る敵組織の存在が明確になる、夏休み時期恒例の強化では、戦士の1人が銀色の全身装甲をまとうようになるなど、従来のメタルヒーローシリーズに近づけた路線変更も行われたが、それでもシーズンを通して異色な作品であり続けたことに変わりはなかった。
主要武器
前述のように銃器類で統一されているのが大きな特徴だが、一時的に日本刀が使われたこともある。
- ディクテイター
標準携行している拳銃。装弾数は10発と32発の選択式で、発射方法も単射と連射を選べる。
玩具化の際には、電池駆動でのオート排莢を実現させたDX版と、射撃音と銃口部の発光ギミックに留めた簡易版の2種類が存在。特にDX版のギミックは、モデルガンマニアをもうならせた、特撮玩具史の中でも上位に位置する出来を誇っている。 - プラグローダ
ライアットタイプのランチャー。本作の装備で玩具化されたのは、ディクテイター、ドラムガンナーとこれだけである。
冷凍弾、炸裂弾、ワイヤーネット展開弾など、多種多様な弾頭を撃つことができる。
玩具版では、スポンジコーティングの模擬弾6発で再現。 - ロケットランチャー
縦2連装型のミサイル砲。 - フレイムスローワー
最大10分間の連続照射が可能な火炎放射器。 - レーザーライフル
高圧電力式のレーザー砲。
主な登場人物
- 鳴海翔
作中ではショウと呼ばれていた男性。トライアスロン大会で幾多の優勝経験を持つ運動神経を買われて入隊するも、早々と組織が壊滅し、報酬が得られなくなったことでやる気をなくすなど、金への執着が強い面もある。中盤からは、後述の条件でハイパー化も可能となる。
主に、マツダ・オートザムAZ-1の同型車であるスズキ・キャラを改修した装甲車:ストライカーに搭乗。中盤で愛車が大破すると、外装素材強化とインパクトキャノンを追加し、ブルーストライカーとして復活した。
この役を演じた正木蒼二は、ここから約10年後、『超星神グランセイザー』にて、セイザートラゴスに変身する警察官として出演していた。ちなみに東映が制作し『ブルースワット』の翌年に上映された映画『きけ、わだつみの声 Last Firends』(監督: 出目昌伸)でも以下のうちジプス役を除く4名の俳優と共演している。 - 美杉沙羅
作中ではサラと呼ばれていた女性。設定上では、元ロサンゼルス市警のスワット隊員であり、射撃に長けている。
エイリアンが憑依したテロリストとの戦闘中にかつての同僚を失い、警察官を辞めて放浪していたところをスカウトされた。
主な移動手段は、スズキDR250を改修したと思われるバイク:インターセプター。
サラ役の白鳥夕香は元クラリオンガール準グランプリで数々の映画・CM・サスペンスドラマ等に出演したが、2002年に俳優を引退している。 - シグ
元スペーススワット隊員のエイリアン。かつての仲間を全滅させたスペースマフィアを追って地球へ飛び、ブルースワット設立に尽力した。外見は前述の2人よりも年上であり、指導者的な立場にいるが、ショウやサラを含め誰に対しても敬語を使い物腰は柔らかい(例: 「ショウ、サラ。行きましょう」)。また、超能力も使える。
地球では、交通事故に遭い脳死状態のまま冬眠(ハイバネーション)処理されていた広瀬剛という男性の肉体を借りて活動していたが、次第に心身の同化が進み、そのまま地球人として生きることを選んだ。
サラ同様、インターセプターでの移動が中心だが、シグ用は黄、サラ用は赤と、バンパーの色で区別している。
シグ役の土門廣は映画『仮面ライダーZO』で主人公の麻生勝を好演し、前作『特捜ロボジャンパーソン』にもゲスト出演している他、後にNHKの『中学生日記』で岡本富士太の演じる人気美術教師・南先生と入れ替わりに赴任した若手理科教師・春日先生を2年間演じているが、2003年に俳優業を引退している。 - 宇佐美聖児
コンピューターや機器類の知識が豊富な青年で、セイジと呼ばれている。ブルースワットには所属しておらず、ハッキングなどで存在を知った一般人で、エイリアンに捕らわれたところを助けられ、以後は索敵用コンピューターの開発と搭載車での運用、装備品の修理、補充などで3人に協力する。
聖児役の田中優樹は前作『特捜ロボジャンパーソン』にもチョイ役で登場、後に『電磁戦隊メガレンジャー』ではチーフメカニックの川崎省吾を演じている。 - ジスプ
スペースマフィアの攻撃司令官。序盤は、交通事故でこん睡状態だった広瀬の息子:ザジに憑依して活動をしており、シグの使命と、憑依元の人間の深層意識との対立、葛藤も、物語前半の重要な要素の一部だった。
ブルースワットがザジの身体を奪還して以後は、別の人物に憑依している。
声は前作『特捜ロボジャンパーソン』で主人公・ジャンパーソンの声を演じた小峰裕一で、更に『~ジャンパーソン』や前の『特警ウィンスペクター』『特救指令ソルブレイン』『特捜エクシードラフト』では顔出し出演している。現在はラテン歌手として活動中。 - ゴールドプラチナム
設定では、平和を願う意思が戦士の姿で具現化された状態。ショウの怒りに呼応して突如時空の壁を超えて現れ、ハイパー化装甲と光線銃ドラムガンナーを授ける。
ちなみに、ドラムガンナーは、ディクテイターと合体させて、残弾数分のエネルギーを一気に発射するドラムガンファイアーを撃つことも可能。また、最終話では、ショウに単独でハイパー化できる力を授けた。
声は『仮面ライダーBLACK』の世紀王シャドームーンの声や『仮面ライダー電王』のキンタロスの声など数多くの特撮作品等で声優および俳優として活躍する、てらそま昌紀(現・てらそままさき)。
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関連項目
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