Hisense
海信集団(ハイセンス・グループ、Hisense Group Co.,Ltd.)とは、家電を取り扱う中国の企業である。
概要
1969年に誕生した中国発の超大型電子情報産業グループ。本社は山東省青島市。
設立当初はまだこの名前ではなく、社員10人程度でトランジスタラジオを生産しているような小さな会社だった。しかし、ブラウン管テレビ(1970年)、カラーテレビ(1978年)とテレビの生産を開始したことからカラーテレビの生産工場として国家認定を受けることとなり、1985年に中国国内のテレビメーカーでは1位を獲得する。
1994年に「青島海信グループ」が誕生。ここから現在知られている海信(ハイセンス)の名がついた。1999年にハイセンスが中国での正式な認定ブランドとなる。ただこの「ハイセンス」という商標は欧州でドイツ企業のシーメンスが登録していた事からかち合ってしまい商標を巡って争っていたが2005年に和解。商標が譲渡されたことでハイセンスの名前が欧州でも使用できるようになった。
現在では、全世界で6万人の従業員を抱える、数十億ドル規模のグローバル複合企業に成長している。
日本との関わり
日本では一般にあまり知られていないかもしれない。ただ近年の家電量販店やホームセンターでは導入され始めているので、たぶんテレビや冷蔵庫などは見た人はいると思われる。
1984年には松下電器からテレビの生産設備を導入したことで日本のテレビ製造技術を手に入れているため、ある意味ではパナソニックの弟子ともその流れをくむ子孫とも言える。
2000年には日立製作所と技術提携で合意、2015年には日本の家電関係の技術者の採用を開始し、日本の技術者をハントすることで日本の家電に関する技術の蓄積を行っている。[1]
2017年11月、東芝の子会社である東芝映像ソリューションがハイセンスに売却された。これにより東芝の技術が導入され、現在ハイセンスから販売されている上位レベルのテレビには東芝のREGZAエンジンが使用されている(中位~下位のテレビは今まで通りハイセンスのエンジン)。[2] [3]
余談・その他
- 他の国と同様にフロンティアであるアフリカへの進出についても重視している。1996年にはハイセンスの南アフリカ支社を設立、翌1997年には工場を建設するが、2001年には韓国の大宇グループから南アフリカにある工場を買収し、テレビの生産能力の増強にあてている(こことは別にハイセンスの工場もある)。[4]
事業内容・製品
関連商品
関連リンク
- ▼分岐
関連項目
- 中華人民共和国
- 企業 /大企業
- 大宇グループ (韓国のグループ 現在は消滅)
- 住友グループ - 合弁会社を設立(サミット・ハイセンス)
- 日立製作所 - 技術提携
- 松下電器産業 / パナソニック - テレビ製造設備を導入
- 東芝 - テレビ部門を買収しREGZAエンジンを入手
脚注
- *中国のハイセンス、家電の技術者を日本で中途採用 (日本経済新聞 電子版 2015/6/27)
- *「REGZA」が中国メーカーに 東芝、テレビ事業を売却 (ITMediaビジネスオンライン 2017年11月14日 16時49分)
- *ちなみにハイセンスが買収したのは映像ソリューション(テレビ関係の部門)のほう。白物家電を取り扱っている「東芝ライフスタイル」は別の企業である美的集団(ミデア・グループ)が買収した。
- *中国企業の南アフリカ進出 - 家電産業の事例 - (PDFファイル) (日本貿易振興機構 / JETRO・アジア経済研究所 2010年4月16日)
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