2014年クラシック世代とは、競馬において2011年に生まれ2014年にクラシック競走を走った競走馬の世代である。
概要
この世代は平地と障害で共に大きく活躍した馬がいるため見方や時期、評価基準によって代表する馬が変わってくる世代である。
前期はマイルGⅠ春秋連覇や香港GⅠ3勝を挙げるなど芝マイル中距離でGⅠ6勝をあげ、種牡馬としても活躍を続けているモーリスが挙げられ、後期は中山グランドジャンプ5連覇含む6勝、中山大障害2連覇含む3勝など年2回しかない障害GⅠで9勝をするなど数々のJRA記録を打ち立てた「障害界の絶対王者」オジュウチョウサンが代表として挙げられる。
他、芝の世代GⅠ馬では、史上初となる芝初挑戦でのGⅠ制覇を果たした朝日杯馬アジアエクスプレス、クラシック直前で故障し「幻の三冠馬」と呼ばれた父フジキセキに代わって皐月賞を制したイスラボニータ、これまで2着4回となかなか勝てなかった名伯楽橋口弘次郎師に悲願のダービー制覇をプレゼントしたワンアンドオンリー、菊花賞を現在も残るレコードで駆け抜けたトーホウジャッカル、ステイゴールド産駒初の牝馬GⅠ馬である阪神JF馬レッドリヴェール、桜花賞での最後方からのド派手なごぼう抜きが今でも語り草のハープスター、そのハープスターをオークスで破ったヌーヴォレコルト、秋華賞馬であり史上4頭目の牝馬によるジャパンカップ勝ち馬ショウナンパンドラ、NHKマイルカップとマイルCSを勝ったが後者の大斜行で物議を醸し、種牡馬として稀代の癖馬メイケイエールを送り出したミッキーアイルがいる。
芝の古馬GⅠ馬では、史上3頭目の牝馬による宝塚記念勝利を挙げたマリアライト、これまた史上3頭目のスプリンターズステークス連覇を達成したレッドファルクス、外ラチ目掛けてとんでもない大斜行をかまし、フランスの衝撃的な勝利により凱旋門賞2着のナカヤマフェスタと同じレーティング127を贈られたエイシンヒカリ、長い重賞戦線での戦いの末6歳で安田記念を制したサトノアラジン、同じく6歳で海外GIを勝利したネオリアリズム、スプリンターズステークスでの伝説の敗北「前が壁!」が今でも語られる高松宮記念勝ち馬ビッグアーサー、8番人気から有馬記念を勝って波乱を巻き起こしたゴールドアクターがいる。オーストラリアに移籍してあちらのGⅠを2勝したトーセンスターダムもこの世代。
ダートは1歳上のコパノリッキーや2歳上のホッコータルマエなどがいた影響でやや手薄で、GI級勝利は全日本2歳優駿のハッピースプリント、ジャパンダートダービーのカゼノコ、JBCスプリントを勝利した牝馬コーリンベリーと道営出身ニシケンモノノフの4頭4勝のみ。
GⅠ馬以外では、はなみずき賞さんこと「最強の2勝馬」サウンズオブアース、同冠の先輩アドマイヤラクティに続いて豪州の地で星になったアドマイヤデウス、ステイヤーズステークスを3連覇したアルバート、皐月賞・有馬記念・豪州GⅠで2着の超良血善戦マントゥザワールド、同じく国内外の中距離GⅠで2着3回3着2回の善戦マンステファノス、短距離~マイル重賞の常連で馬名から一部の注目を集めたロサギガンティア、予後不良級の大怪我から復帰してダート戦線で息長く走った三浦大輔の代表的所有馬リーゼントロック、キングズソードの兄でシニスターミニスター産駒初期の孝行息子の1頭キングズガード、デビュー3連勝で注目を集めた早熟牝馬ホウライアキコ、牝馬ながら名古屋グランプリ連覇・川崎記念3着などダートで牡馬と渡り合ったアムールブリエ、アイビスサマーダッシュを連覇し2年連続でサマースプリント王に輝いた牝馬ベルカントなどがいる。
ばんえい競馬では中央を含めた史上最多連勝記録である31連勝を達成したホクショウマサルが有名。
変わり種として、門別で2021年まで走り日本最長記録とされる229連敗(未勝利)を記録したダンスセイバーもいる。
海外では前馬未到の世界最多GI25勝を達成したオーストラリア最強馬ウィンクスがいる。
この世代は短距離ではモーリスとレッドファルクス、ビッグアーサー。障害ではオジュウチョウサンが大きな記録を作り、達成した海外GI6勝は全世代でも最多であった。しかし牡馬クラシックを制した3頭が怪我などもあり古馬戦線ではなかなか結果を残せず、モーリスやマリアライトなど古馬になってから頭角を現わした馬もいた影響でクラシックと古馬では活躍した馬が異なっている。また、牝馬限定のヴィクトリアマイル、長距離の天皇賞(春)などでは先輩であるゴールドシップをはじめとする2012年クラシック世代が現役であったことも影響したか、惜しくも勝利は逃している。
勝利馬
中央平地GI級
世代別GI
競走名 | 2013年(2歳) | 2014年(3歳) |
---|---|---|
朝日杯フューチュリティステークス | アジアエクスプレス | |
阪神ジュベナイルフィリーズ | レッドリヴェール | |
皐月賞 | イスラボニータ | |
東京優駿(日本ダービー) | ワンアンドオンリー | |
菊花賞 | トーホウジャッカル | |
桜花賞 | ハープスター | |
優駿牝馬(オークス) | ヌーヴォレコルト | |
秋華賞 | ショウナンパンドラ | |
NHKマイルカップ | ミッキーアイル |
古馬GI
競走名 | 2014年(3歳) | 2015年(4歳) | 2016年(5歳) | 2017年(6歳) | 2018年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
フェブラリーステークス | |||||
高松宮記念 | ビッグアーサー | ||||
大阪杯 | 2017年よりGI昇格 | ||||
天皇賞(春) | |||||
ヴィクトリアマイル | |||||
安田記念 | モーリス | サトノアラジン | |||
宝塚記念 | マリアライト | ||||
スプリンターズステークス | レッドファルクス | レッドファルクス | |||
天皇賞(秋) | モーリス | ||||
エリザベス女王杯 | マリアライト | ||||
マイルチャンピオンシップ | モーリス | ミッキーアイル | |||
ジャパンカップ | ショウナンパンドラ | ||||
ジャパンカップダート (~14年) チャンピオンズカップ (15年~) |
|||||
有馬記念 | ゴールドアクター |
中央障害重賞
競走名 | 2014年 (3歳) |
2015年 (4歳) |
2016年 (5歳) |
2017年 (6歳) |
2018年 (7歳) |
2019年 (8歳) |
2020年 (9歳) |
2021年 (10歳) |
2022年 (11歳) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神スプリングジャンプ | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | ||||||
中山グランドジャンプ | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | |||
京都ハイジャンプ | |||||||||
東京ジャンプステークス | オジュウチョウサン | サーストンコラルド | |||||||
新潟ジャンプステークス | |||||||||
小倉サマージャンプ | |||||||||
阪神ジャンプステークス | メドウラーク | ||||||||
東京ハイジャンプ | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | サーストンコラルド | ||||||
京都ジャンプステークス | マドリードカフェ | ディライトフル | |||||||
中山大障害 | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン |
ダートグレード競走GI級
世代別
競走名 | 2013年(2歳) | 2014年(3歳) |
---|---|---|
全日本2歳優駿 | ハッピースプリント | |
ジャパンダートダービー | カゼノコ |
古馬GI
競走名 | 2014年(3歳) | 2015年(4歳) | 2016年(5歳) | 2017年(6歳) | 2018年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
川崎記念 | |||||
かしわ記念 | |||||
帝王賞 | |||||
マイルチャンピオンシップ南部杯 | |||||
JBCレディスクラシック | |||||
JBCスプリント | コーリンベリー | ニシケンモノノフ | |||
JBCクラシック | |||||
東京大賞典 |
海外平地GI
競走名 | 2014年(3歳) | 2015年(4歳) | 2016年(5歳) | 2017年(6歳) | 2018年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
クイーンエリザベス2世カップ (女皇盃) (Queen Elizabeth II Cup) |
ネオリアリズム | ||||
チャンピオンズマイル (冠軍一哩賽) (Champions Mile) |
モーリス | ||||
イスパーン賞 (Prix d'Ispahan) |
エイシンヒカリ | ||||
香港マイル (香港一哩錦標) (Hong Kong Mile) |
モーリス | ||||
香港カップ (香港盃) (Hong Kong Cup) |
エイシンヒカリ | モーリス |
英クラシック
競走名 | 2014年(3歳) |
---|---|
1000ギニーステークス | Miss France |
2000ギニーステークス | Night of Thunder |
オークスステークス | Taghrooda |
ダービーステークス | Australia |
セントレジャーステークス | Kingston Hill |
米三冠
競走名 | 2014年(3歳) |
---|---|
ケンタッキーダービー | *California Chrome |
プリークネスステークス | *California Chrome |
ベルモントステークス | Tonalist |
大百科に記事のある2014年クラシック世代の競走馬
国内
- アジアエクスプレス
- アドマイヤデウス
- イスラボニータ
- エイシンヒカリ
- オジュウチョウサン
- コーリンベリー
- ゴールドアクター
- サウンズオブアース
- サトノアラジン
- シベリアンタイガー
- ショウナンパンドラ
- ダンスセイバー
- トーセンスターダム(→豪)
- トーホウジャッカル
- ニシケンモノノフ
- ヌーヴォレコルト
- ハープスター
- ビッグアーサー
- マリアライト
- ミッキーアイル
- モーリス
- リーゼントロック
- レッドファルクス
- レッドリヴェール
- ワンアンドオンリー
海外
関連リンク
関連項目
前世代 | 当記事 | 後世代 |
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